クライアントを援助するということ

クライアントを援助するにあたり、私の姿勢として、まずは「ここに居る」ことから始まる。

「ここに居る」とは、クライアントと相対する以前の常日頃の段階で、私自身が自己と向き合い、如何なる環境下において、今あるありのままの私を受け入れる。それを、ごく自然に行っている状態を意味する。

それはまるで、私という常に肯定的姿勢を持つセラピストと、私という内・外部環境に左右され易いクライアントが内なる世界に混在し、過去を経て未来を形作る今にフォーカスすることへ、又、否定から肯定へと助長し合って生きているような感覚である。私たち生物は一個体で考えると孤独だが、個の中にあっても内に、ひいては外につながりを感じ始めると、単に閉鎖的な孤独ではなくなり、創造・調和へとステ‐ジが移行する。

生に対して肯定的で、よりシンプルな生き方を求め続けることが本質を潤す。その自然で本来持つ生命の流れと常に居る術を、元来知っているという認識の上で援助することについて述べたい。


私が考えるクライアントを援助するということとは。
人はそれぞれ聖域を保有しており、そこは、その人にとっての自由で安全で神聖なスペースである。しかし、外圧が付加されると、そこは時に調和が保てず強固、或いは脆く崩れやすい不安定なエリアとなる。本能や無条件の愛が自然に働く場合以外に、何かを与えようとするとか、こちらの思惑通りに変えようと踏み込むのではなく、クライアントと私が共有する領域にとどまって見つめることに意識を置く。

即ち、領主であるクライアント自身を尊重することである。
クライアントの内奥から生まれる言葉・表現・表情・声などに対して忠実に聴き取る。それらを私的な言葉や考えで解釈、批判、拒否、全く別のものであるにも拘らず、何かと比較するようなことはせず、ありのままのクライアントをシンプルに感じて、受け取る。その際、ポジティブな事柄に対しては共に喜び、祝福し、シェア-してもらえたことに感謝し、そして一層より良くなっていくクライアントを見守る。

ネガティブであるならば、きっと大丈夫、乗り越えて行けると信頼して見守ることが、既にそのことを承知であるクライアントの本質へ事実確認の意味でフィードバックすることに繋がると考える。何故既に承知であるかと言うと、今のあり方とは全て自身が選択して実行している過程であるから。やがてその先に真の意図に気づき、自らの力や意思で目的地に辿り着く。

これは先に述べた、同一人の中に存在する内なるクライアントと内なるセラピストの関係を、クライアントとセラピストの二人間でのやり取りに置き換えたことになる。


これを行うことからクライアントご本人が内なる存在たちの関係を育み、それぞれのペースで、より良く、よりスム-ズな、本来持っている生命の流れを感じ掴める1つのきっかけになればと思う。安堵感や喜び・楽しさ・信頼・勇気などの肯定的要素や、過去・現在・未来の時間の流れを肯定的に捉え、それらを私の日々の生活の中で追求し実践した分だけ、クライアントを信頼して見守る際に、反射鏡のようにごく自然にクライアントの本質へフィードバックしたり、分かち合ったりすることへと繋がるのではないかと考えている。

 私にとっての援助とは「ここに居て、そして見守ること」である。と同時に、私自らが日常の中やクライアントとの接点の機会を通して、より良い自分探しをする意味で、結果的には援助し援助されている分かち合いの関係が成り立っていることになる。

今後、クライアントとの間で実践していく私の行うアロマセラピーが、クライアントにとってご自身をより良くする一つのきっかけやツールになったとしたら、この上ない喜びである。

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